休憩時間の外出許可について
労働基準法は休憩時間について、①途中付与、②一斉付与、③自由利用の3つの原則を定めています。
①の途中付与の原則は、休憩時間を始業時刻の前や終業時刻の後に与えることはできないことから絶対的な原則とされています。
②の一斉付与の原則は、休憩を一斉にとることが困難な場合もあるため、業種や業務の形態によって、法令で例外が定められています。
③の自由利用の原則は、休憩時間が労働者の権利として労働から離れることを保障したものであり、使用者は労働者に休憩時間を自由に使用させなければならないという趣旨です。
しかし、休憩時間が就労する義務のない時間であるとしても、始業から終業までの拘束時間中に与えられるものである以上、使用者の一定の拘束を受けることはやむを得ないところであって、休憩の自由利用も絶対的なものでなく、相対的なものであると考えられます。
したがって、休憩時間の外出許可は、事業の規律管理上必要な限度において、かつ、労働者が事業場内で自由に休憩し得る場合には、労基法違反とならないと考えます。
しかし、その運用の仕方によれば、労働者の休憩の自由利用を制限しすぎることにもなるため、十分な配慮が必要です。
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