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June 14, 2005

着替え時間は労働時間か?

労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間を言います。たとえば、飲食店の従業員が客のいないときに座って待っている時間も、客が来たら直ちにサービスを開始できるよう準備して待機しているわけですから、その待機時間(手待時間という)も労働時間になります。

では、労働時間か否かが問われる制服への着替えの時間はどうでしょうか?

この点については、2000年3月9日に最高裁判決が出ていますので、この判例を元に考えてみたいと思います(三菱重工業長崎造船所事件)。

【労働時間に該当するか否か】

労働時間に該当するかは「労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否か」により客観的に定まります。労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではありません。

判例によると「労働者が、就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされたときは、当該行為を所定労働時間外において行うものとされている場合であっても、当該行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができ、当該行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められるものである限り、労働基準法上の労働時間に該当する」と、あります。

具体的には、会社が制服の着衣を義務付け、その着衣を事業所内の所定の更衣所等で行うと決めている場合、制服の着衣と脱衣に要する時間は、使用者の指揮命令下に置かれており、労働基準法上の労働時間に該当すると判断されたのです。

この考え方によれば、更衣が労働の準備行為で、使用者から義務付けられている場合は、労働時間として賃金・残業代を請求できるわけです。会社内に到着したというだけでは使用者の指揮命令下にあるとは言えませんが、会社が義務付けた労働の準備行為として更衣に通常必要となる時間は、労働時間に含まれます。

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