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April 04, 2005

フリーターと正社員 2

若年労働者の5人に1人がフリーターともいわれています。しかもこの数字が減る兆しはまったくありません。

フリーターが増えた理由として、「新卒社員採用の減少」と「企業競争のグローバル化」が考えられます。

企業は賃金の最も安いところで物を作り、最も高額で大量に売れるところで売ります。今や日本の企業は、中国など人件費の安い国での生産か、国内であれば人件費の安いパートやアルバイトを使った生産に移行しつつあります。

●フリーターが増えることによる問題点

消費が落ち込み、税収も減り、年金制度が成り立たなくなります。
フリーターの増加は日本全体の賃金水準を押し下げることになります。(格差社会の発生)

企業の人事担当者アンケートなどでも、今後フリーターなどの臨時社員を増やすという企業の方が、正社員を増やすという企業よりはるかに多いのが現実です。

年間労働時間が減少しているといわれますが、これはフリーターなどの臨時社員を含めて統計をとるからであって、正社員だけを見ると増えています。(成果主義の導入や人員削減のため、一人当たりの負担は増加傾向にあります。)

●フリーター問題の核心は賃金問題です。

<企業から見たメリット>

基本賃金が安い他に、保険料(労働保険には加入するが、社会保険には加入しない場合が多い)負担が少なくて済む。

<企業から見たデメリット>

短期間の雇用がほとんどのため人が育たない。

<労働者から見たメリット>
自由である、さまざまな経験ができる、休みがとりやすい。

<労働者から見たデメリット>
賃金が安い、社会保障や今後の雇用が不安定。

つまり、企業から見たメリットは労働者から見ればデメリットになるということです。

明日へ続く

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