これからの企業戦略
「リストラ」と聞くと「肩叩き→解雇」という図式を思い浮かべられる方も多いと思いますが、本来の意味は「リストラクチャリング」といって、「事業の見直し、整理、統廃合など、経営資源を再編成し、望ましい事業構造へ経営を再構築していくこと」を指します。
経団連は、今後の企業戦略では「攻めのリストラ(経営再構築)」の姿勢が必要だとする報告書をまとめました。
経営革新、収益力強化のためには、賃金・福利厚生の見直しや人員の整理・合理化など「守りのリストラ」だけでは限界があり、分社化・合併などによる企業組織の変更や優秀な人材の確保・育成といった「攻めのリストラ」が求められるとの考えを示しています。
三つの過剰(債務・設備・雇用)の解消をはじめとする経営基盤の健全化のみに終始する「守りのリストラ」には自ずと限界があることが明らかになったと報告しています。
経営基盤の健全化は当然として、その上で新たな飛躍、新たな事業展開を追求する「攻めのリストラ」こそが、求められているというのです。
リスクに耐えうる体力を培い、リスクを収益機会としていくことができる企業だけが、厳しい競争の中で成長を続けることができるのです。
そして多くの企業が、こうした「攻めのリストラ」に転ずることが、日本経済の閉塞状況に突破口を拓き、新しい成長を実現する鍵となるとしています。
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